レポ『神話で読み解く占星術の12星座の物語』魚座(2)2023/3/10

牡羊座1牡羊座2牡牛座1牡牛座2双子座1双子座2蟹座1蟹座2獅子座1獅子座2乙女座1乙女座2天秤座1天秤座2蠍座1蠍座2射手座1射手座2山羊座1山羊座2水瓶座1水瓶座2魚座1

魚座2回目、最終回はテキストへのツッコミも入る回でした。

乙女座回でも取り上げられた「ピエタ」、犠牲になったキリスト(魚座)とそれを抱く聖母マリア(オポジションの乙女座)の話が再び。

ミケランジェロ『サン・ピエトロのピエタ』1498〜1500年

テキスト著者たちは、キリスト=魚座として、魚座にキリスト教の愛と思いやりを紐付けます。だけど魚座時代とされるキリスト教の2000年間には戦争もあり、愛と思いやりが満ちてたとは言えない。

テキストには ”思いやりを持つには「すべての生きているものとひとつになる」体験が必要” ”すべての生きているものとひとつになったら思いやり以外の反応できるか?”と書かれてて、それはそれで納得してしまいそうですが、

伊泉先生の見解はこうです。「すべてが1つなら思いやりも愛もいらない」「自分と違う他者だから思いやる必要がある」、たしかに。自分と同じなら相手の思いを想像するまでもないですもんね。それに自分と同じものを愛するというのは果たして愛なのか?ナルシス?

なんでも1つにしてしまうのは、ひとりひとり違う、分けていく乙女座と反対です。今までの星座と同じく、魚座-乙女座ラインでもオポジションのバランスが肝心なようです。

魚座時代(キリスト教時代)のネガティブには盲目的信仰もありました。教えを信じてそのとおりすれば救われる、これも乙女座の反対では?集団が「こう」と言うものに流される魚座と、ルーラー水星の知性で分析する乙女座。

オデュッセウスとペネロペの物語も、著者たちは「信念」の美談にしてますが、「なんとしても帰る」「帰ってくると信じて待つ」強固な信念を持ち続けるのは魚座っぽくないかも。

ピントゥリッキオ『オデュッセウスの帰還』1509年ごろ

帰るまでの20年、お互いいろいろあった、でもぜんぶ水に流せる、それが魚座のいいところでしょう、と。

無にする、忘れる、こだわらないから別の可能性に開かれる、昔のルーラー木星のように、楽観的に。魚座があるから次の牡羊座で新しいものが生まれる流れ、12星座を一周して感慨深いです。

この講座でテキストに使っている本「占星術と神々の物語―ホロスコープの中の元型」

この講座は終了しましたが、録画でも牡羊座から魚座までご受講いただけます。

神話で読み解く占星術の12星座の物語

講師:伊泉龍一先生
受講料1星座¥6,000

お申込みはこちらから↓
https://thelema-s.com/online220408.html

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