初回「愚者」、2回目「魔術師」、3回目「女司祭」、4回目「女帝」、5回目今までの4枚のまとめと「皇帝」、6回目「皇帝」、7回目「司祭」、8回目「恋人たち」、9回目「戦車」、10回目「力」、11回目「隠者」、12回目「運命の車輪」、13回目「正義」、14回目「吊るされた男」、15回目「死」、16回目「節制」、17回目「悪魔」、18回目「塔」、19回目「星」
今回は「月」
このカードは、伊泉先生のほかの大アルカナ講座でも「不安」がキーワードですね。この講座では、生命の木をとおして解説していただきました。
前回の「星」で、二項対立のお話がありました。人間は生理的に分けたい、分けて世界を認識するから。いい/悪い、役に立つ/立たない…などなど。分けられないものは、なんかわからないから不気味。不安になる。
前に知人に聞いた話。
夜、家に帰る道すがら、たまたま女子高生が前を歩いてたんですと。こっちを振り返ったと思ったら、彼女はだんだん早足になり、駆け足になり、大急ぎで遠ざかっていったとか。
「変態と思われたんかなー、ショック」と嘆いてましたが、女子高生からしたら、夜道で後ろをついてくる(ようにみえた)男性は悪い人って分類したほうが安全ですよね。
もし、急いだためにこの子が転んでたら?助けてあげたとしても、親切心なのか下心なのかわからなくて不安だったと思うんですよ。こんな状況なら、いい人か悪い人かわかりたい、どっちかに分けたいのわかります。
いつもいつも分けないと気がすまなくなると「分類の病」だそうで。ホロスコープ等で分類してわかった気になるのは占いの暗黒面。昔の「月」のカードには、犬でなくて占星術師が描かれてたくらいで…
今回は絵のお話もありました。
マルセイユ版と並べてみて、違いはあんまりないように見えます。
が、同じモチーフでも、違う意図で使われてるということ。15世紀イタリアと20世紀初めのイギリスでは、人々の考えも大きく変わってるわけで、絵が象徴する意味も違ってきて当然か。
たとえばザリガニ。昔のカードは月=蟹座だからって聞きましたが、ウェイトは、ウェイトの時代の観点から意味をもたせてるんですね。19世紀後半は心理学が始まったころ。人間の心の構造を考えるムードがあったんでしょうか。同世代のフロイト(ウェイトと1歳違い)の考えと似てるの、おもしろいなーと思いました。
あと、個人的に疑問だったこと、カードの月は三日月のよう、でも丸いから満月なの?なんなの?が解けてすっきり!
「月」の不安な夜から「太陽」の夜明けへ、次回は2/17「太陽」です。
カバラの生命の木から学ぶ「ウェイト版」タロット
講師:伊泉龍一先生
毎回夜8時~9時の1時間ずつ
受講料1回¥3,000
今後の予定:2/17「太陽」、3/3「審判」、3/17「世界」(進行状況により、変わる場合もございます)
すでに終わった回は録画配信できます。
- 5/13「愚者」
- 5/27「マジシャン」
- 6/10「女司祭」
- 6/24「女司祭」復習からの「女帝」
- 7/8 今までの4枚のまとめと「皇帝」
- 7/22「皇帝」
- 8/5「司祭」
- 8/19「恋人たち」
- 9/2「戦車」
- 9/16「力」
- 9/30「隠者」
- 10/14「運命の車輪」
- 10/28「正義」
- 11/11「吊るされた男」
- 11/25「死」
- 12/9「節制」
- 12/23「悪魔」
- 1/6「塔」
- 1/20「星」
- 2/3「月」
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