レポ★パス17「双子座」「恋人たち」占星術から学ぶカバラの「生命の木」15回目2023/10/27

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15回目はパス17と「双子座」、タロットは「恋人たち」。同じ日の朝のフリー講座がちょうど「恋人」でしたが、朝はカットされたグノーシス主義の紹介も夜はありました。エデンの園に戻れないアダムとイブを描いて、ウェイトは何を示そうとしたのか。

占星術では「双子座」に対応。だけど占いで出てくる「好奇心旺盛」とかはこのパスに合わないんですね。双子座の神話に象徴される二元性や、発達心理学風の占星術で星座の段階をみるときの双子座(意識の誕生)がここ。

Fagan, Robert; Castor and Pollux; National Trust, Attingham Park

双子座の神話のカストルとポルックスは、一方は不死、一方は死すべき人間。この双子のように、一人の人間にも死なない部分と死ぬ部分があるとみる向きがある。肉体は滅びても精神(霊)は死なない、特定の宗教を信じてなくても、なんとなく刷り込まれてるかも。

そうだとしたら、人間の身体と精神は分けられるものになりますが、これも現代人には当然になってるか。精神が命令して身体を動かしてると思っちゃいません?ロボットに人が乗り込んで操縦するように。

ほんとは違いますよね。何か飛んできたら考える前に避けるし、恥ずかしいときに赤面するのもしたくてしてるんじゃない。身体が先に反応することは多々あります。身体は私に先立っている。

17世紀の哲学者スピノザは身体/精神の二元論でなく心身平行説をとなえたみたいですけど、身体と精神を切り分ける考え方のほうが広く受け入れられてるってことですかね。

分けるだけでなく、精神>身体と優越をつけると、身体的な欲望は悪、滅したほうがいい。つきつめると過激な禁欲、反出生主義にもなるのかな?肉体を捨てて霊的世界に帰るのがゴールなら、なぜ生まれてくるのか?

双子座の神話では、一方が不死を捨てていっしょに天にあげられました。死によって再びひとつになった、永遠に一緒にいられる、これでめでたしめでたしでいいの?生まれてきた時点で、一人一人別々に切り分けられたからこそ駆動する力もあるのに。

赤ちゃんが成長していく話がありました。生まれたばかりではまだ世界は分けられてない。自分もない。お腹から出てきててもまだ母子一体、でもその母はいたりいなくなったりする。もう母子一体には戻れない(エデンには帰れない)、不安と共に生きてくしかない。

そう悟っても、欠けてる穴を埋めたい。代わりになるものを求める。恋愛、ビジネスなどなど。何かを得ても幻滅し、また次を探す。まだ足りない、また次へでは寂しいようだけど、そうやって人生は動いてくのでしょう。もう満足となったとたん、何かやろうという意欲もなくなっちゃうから。

欲望をなくそうとするんじゃなく、欲に絡め取られるんでもなく、欲望とどう付き合っていくか。

欲はあるけどちょっと違う生き方もできるか考えてみるヒントが次のパス16みたいです。「牡牛座」「司祭」が対応。次回は11/10です。

今回も本『現代思想入門』が助けになりました。母子分離から代用品を求めて…は第5章のラカンから。あと、『スピノザ――読む人の肖像』も思い出しながら。

以前の講座でのパス17と双子座の記事もつけときます。

占星術から学ぶカバラの「生命の木」10のセフィラー及び22のパスと星座・惑星・元素の関係

スケジュール
次回11/10、以降11/24、12/8、12/22、1/12、1/19

隔週金曜20時〜21時(1回1時間)

講師:伊泉龍一先生

受講料1回¥3,300

終わった回もアーカイブ受講できます。

お申込みはこちらから↓
https://thelema-s.com/online230324.html

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