今回は「火星2」
長い歴史の中で時代時代の影響を受けてきた占星術。19世紀後半から、金星と火星はペアになっていったんですね。はじめは神智学、20世紀にはユング心理学、さらにはギリシャ・ローマ神話も。
火星・金星の名になったMarsとVenusはローマ神話の神(ギリシャだとアレスとアフロディーテ)、恋愛関係にあります。
今回はユング心理学のアニマ/アニムスと投影を中心にお話しいただきました。
男に生まれても女に生まれても、内なる女性性(アニマ)も内なる男性性(アニムス)も持っている。どっちも活かして生きるのを目指すのがユング式みたいなのですが、わざわざこういう理論ができたということは、そうできない人のが多かったんでしょうねぇ。男らしさ、女らしさを求められて。
後半24分29秒あたりでこの本の火星章が読まれています。
彼らはスポーツやその他の「男らしい」活動になじめなければ、女々しいとみなされる。
女性たちは、微笑み、可愛らしくしていなければならず、自然のままの活発な振る舞いは何であれ、慎まなければならない。
『占星術と神々の物語ーホロスコープの中の元型』p139.
誰のホロスコープでも10の天体があるのに、男性なら火星であれ、女性なら金星であれ、だけだったら、男性の金星や女性の火星はなんなの?
MarsとVenusが恋人同志だったから恋愛をみる?「理想の相手」とみるのもありだとしても、元々のユング心理学にかえれば、自分で全部の天体を使えるようになるのがいいってことですよね。女性だって自分自身で火星も生きるべし!
ユングの時代よりはジェンダーレスは進んできたんじゃないでしょうか。アニマもアニムスも両方使いこなすのが当たり前(水瓶座時代の両性具有的な?)になれば、占星術の金星・火星の捉え方もまた変わるのかもしれないですね。
後半28分8秒からは生命の木における火星のお話も少し。
惑星編は11月は休みで、次回「木星」は12/1の予定です。
今日の内容と関連するオンライン講座
伊泉先生の翻訳書『占星術と神々の物語ーホロスコープの中の元型』をテキストにした火星の講座
◆神話で本格的に学ぶ現代占星術―惑星編
https://thelema-s.com/online210122.html
生命の木における火星のパスの講座
◆占星術から学ぶカバラの「生命の木」―10のセフィラー及び22のパスと星座・惑星・元素の関係https://thelema-s.com/online230324.html
古典占星術を現代占星術に取り入れている本『占星術完全ガイド―古典的技法から現代的解釈まで』
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