この講座では毎回1カードずつ、3つのメジャーなタロットを見比べていきます。同じタイトルのカードでも絵が違う、ということは表そうとしてることも違うんですよね。だからニュアンスが違ってくる、初回だけでもよくわかりました。
初回は「愚者」のカード
マルセイユ版より古いイタリアの「愚者」には狂人、頭がおかしい人が描かれていたとか(伊泉先生の本『タロット大全』をお持ちでしたらp.539.からの愚者コーナーをどうぞ)。
マルセイユ版になると道化に変わってます。
頭はしっかりしてる上で、あえておかしなことする職業コメディアン。ここまででも昔よりイメージアップしてるけれど、ウェイト版になるともっと軽やかな青年
お尻が破れたままふらついてる変な人じゃなくなって、風に吹かれてるかのような爽やかさあり。
今回は軽くタロットの歴史にも触れていただきまして、マルセイユ版はその後のタロットの元ネタであるけれど、19世紀に生命の木と結び付けられてから作られたウェイト版やトート・タロットは、生命の木をもとに絵が変えられているということ。
でも同じ生命の木を元にしてるのに、ウェイト版とトート・タロットは似てませんね。ウェイト版の絵はマルセイユ版のほうのがまだ近いような。
生命の木から作者が何を連想したかによって絵が違ってくるのでした。
トートの作者クロウリーは神話好きで、生命の木と関係ない世界中の神話も取り込んでいる、その一つが背後に描かれた「ぶどう」、その解説もしていただきました。
また対応する生命の木のパスの、どの部分を強調したいか、パスをどっち向き(下から上へか、上から下へか)に表すか、も作者次第。
愚者は1ケテルと2コクマーを結ぶパスに対応しますが
ウェイト版「愚者」は下からてっぺんまで上がってきたゆえの軽やかさ、トート・タロットは1ケテルから飛び出てくる生命の力を表しているからダイナミック!ばーん!
それぞれ違いもあるし、共通するイメージもある。それは”自由”
目的を決めずに、ただ出かけてみよう、先を気にしないでやってみよう。社会の常識からしたらバカにみえても、あらゆる囚われから解放されてるのが愚者。
この講座では3つのタロットを同時にみていけるのがメリットです。どれか一つでもある程度なじんでいる方だったら、知ってるデッキをベースにして他のデッキにもトライしやすいと思いますし、なんといっても「3つ同時に学べて生命の木も聞けてお得」です。
次回は3/6「マジシャン」です。次回からでもZoomご参加いただけますし、アーカイブでのご受講も受付中
トート・タロット目的でこの講座に関心をもたれた方のために補足します。
伊泉先生から「この講座ではトートに描かれている細かいパーツ一つ一つの説明はしません」ので、知りたい方は、他校様にあるトート・タロットのアーカイブ講座(テキストを元にくわしく解説)を受けるか、クロウリーの本『トートの書』をどうぞ、この講座を聞いてからなら読みやすいかも?!というお話がありました。
トート・タロットの講座は下のリンク先をスクロールしていくと情報あります。
本『トートの書』
ちなみに、伊泉先生が画面で見せてくださってるトート・タロットは1969年に出た1stエディション、超貴重なお品ですよ!!
以前の他の講座での「愚者」はこんなのでした。
次回3/6は「マジシャン」です
講師:伊泉龍一先生
Zoom開催スケジュール
次回3/6、以降3/27、4/10、4/24、5/8、5/22、6/5、6/19、7/3、7/17、8/7、8/21、9/4、9/18、10/2、10/16、11/6、11/20、12/4、12/18
各回:20時〜21時(1時間)
★リアルタイムでなくてもアーカイブでもご受講いただけます
受講料1回¥3,300
詳細・お申し込みはこちらから
https://thelema-s.com/online240221.html
コメント