レポ◆内なる「女性性」の元型としての小惑星3回目「パラス」「ジュノー」2021/8/6

1回目は「ケレス」(途中まで)2回目は「ケレス」の残りと「パラス」の一部

3回目は「パラス」の続きから「ジュノー」へ

ここまで進んできて思う、小惑星おもしろい!占星術に取り入れられたのが20世紀後半だけあって、現代の私たちにとってリアルなんですよ。「こういう気持ちわかるな」「こういう人いるよなぁ」と具体的に思い浮かぶから。

ホロスコープをみるときにも、日常的な相談に使いやすいのが小惑星ですね。仕事を頑張りたい、結婚について、妻として母としての問題などなど。

パラス
ギリシャ名:パラス・アテナ
ローマ名:ミネルウァ

パラスは女性の社会進出の元型。

現代を象徴するような惑星です。昔々は、男性(太陽)は表に出ていろいろする、女性(月)は家で何かやってろ、でした。女性が外で働いたり自己主張できるようになったのは、まだ最近のことですよね。前の世代の女性たちが戦ってくれたおかげ。

戦いというと、火星の回でマッチョなアメリカ―戦争大国、スポーツ推奨など―が語られていましたが、今回はビジネス界に注目です。アメリカン・ドリームを掴むのも負け犬になるのも自分次第、すべてが自己責任な結果、人への思いやりが圧倒的に欠けていく…

(さすがにどうか?という考えの人も出てきてるのでしょうかね?この本とか)

そんなアメリカで社会に出た女性は、サバイバルするために武装もしますわね。

『パラス・アテナ』1664-1665年 レンブラント 

でも!鎧を脱いだときにアテナの別面―思いやりや共感が現れるということ。それは殺伐とした社会に必要なもの。これも一つ間違えば男女の役割分担になっちゃいますね。「は男に気遣いしろよ」じゃなくて、男性も自分のパラスを使うべし。

鎧を脱げないアテナがいるとしたら、ゼウスに愛された娘としての面が強いのか。父の期待に背けず、家父長制のシステムに順応してるのかも。

ジュノー
ギリシャ名:ヘラ
ローマ名:ユノ

続いてのジュノーはゼウスの妻、結婚の問題や妻の役割を考えさせる惑星です。

今の父権制の前に母権制社会があったとしたら、もしその母権制が続いていたら、ヘラは強い女王だったかもしれません。でも男性中心主義によってヘラはゼウスに従属する存在に変えられた?

(神話が時の政治に都合よく変えられてきた歴史はこの本にも↑)

以前やった金星の回で、金星は恋愛、結婚はジュノーというお話がありました。恋愛と結婚は別のもの。恋愛の延長で結婚する人もいるけど、恋人としては良くても結婚はしたくない相手もありますよね。

どんな人と結婚するかという点では、最高神ゼウスと結婚したヘラは勝ち組?でも結婚生活は揉め事ばかり…ヘラ的問題は次回に続きます。


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内なる「女性性」の元型としての小惑星―女神たちの伝承と小惑星

講師:伊泉龍一先生

受講料:1〜5回目は¥4,500、6回目は¥3,000

  • 1回目「ケレス」途中まで
  • 2回目「ケレス」続きから「パラス」途中まで
  • 3回目「パラス」続きから「ジュノー」途中まで
  • 4回目「ジュノー」続き
  • 5回目「ベスタ」途中まで
  • 6回目「ベスタ」

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占星術と神々の物語 ーホロスコープの中の元型

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