今回から【第2弾】ヴェールの上から深淵の下まで(【第1弾】マルクトからヴェールを抜けるまで)
1回目はパス23とタロット「吊るされた男」

15世紀イタリアでは「裏切り者」「反逆者」を表していた絵。だけどもウェイト=スミス版には聖人のような後光が射している。
(絵のこと、もっと知りたい方は伊泉先生のご著書タロット大全―歴史から図像までp.501〜をご覧ください)
タロットの絵が指し示す、このパスのポイントは
- 身動きが取れない
- 後光が射している
- 縛られている
- 宙ぶらりん
身動きがとれないとは?
誰でも自分のフィルターで世界を見てしまう。気づかないでも先入観はあるんですよね。あるのはしかたないけど、だからといって、自分の思ってることに合うものだけしか見ない聞かないでいたら?
違う意見に触れないならば、なんにも考えなくて済みますが、それでは固定観念がますます固まっていきますね。身動き取れなくなってくということ。
8ホドの思考を動かして、5ゲブラーへぬけていこう!「吊るされた男」が対応するパスは8ホドと5ゲブラーを結んでます。

人と話したりして違う意見や情報を受け入れてくと頭が動き出す、自分の固定観念に気づき始めると頭が光り始める!
それでも「吊るされた男」は手足を縛られた存在。解くことができないものがあるのですね。
いくら考えたって、どうするのが正しいかわからない、解けない問いがあります。考え続けるのに疲れると、白か黒かに決めてしまいたくなるけれど、グレーゾーンを残さないと、最初の”固定観念で身動き取れない人”に戻ってしまいます。
そもそも矛盾した願いもありますよね。「痩せたい、でも今このチョコ食べたい」くらいなら笑えるけど、伊泉先生が例にあげてくださった「結婚したいが自由は失いたくない」だったら、簡単に答えはでないじゃないですか。
答えが出ないと宙ぶらりん。でもその宙ぶらりんのまま考え続ける中で気づきがある、それがウェイトの言う「目覚め」のプロセスみたいです。
前回のパス23のヘブライ文字は「水」でした。
「水に流す」のはなに?
- 考え続けられなくて流されてくのか
- 固定観念を水に流すのか
どっちもありというお話で、ヘブライ文字はちょっと解説時間が短かったので、次回補足するということでした。
パス23の端のひとつ8ホドから下に向かうと10マルクトとつながってます。ここは以前やったパス31、ヘブライ文字は「火」。「固定化された分類を焼き尽くせ」でした。
水に流すのか、灰にしてしまうのか。方法は違えど、なんか激しいですね。固定観念をなくすのは、それほど難行ということでしょうか・・・
次回のパス22「正義」に続きます。

【第2弾】ヴェールの上から深淵の下まで
講師:伊泉龍一先生
次回10/20,11/3,11/17,12/1
20時〜21時(1時間)
受講料1回¥3,000
終了回は録画受講できます。
- 1回目:パス23/タロット吊るされた男
【第一弾】も今からでも録画で受けられます。
【第1弾】マルクトからヴェールを抜けるまで
- 1回目:パス32/タロット世界
- 2回目:パス31/タロット審判
- 3回目:パス30/タロット太陽
- 4回目:パス29/タロット月
- 5回目:パス28/タロット星
- 6回目:パス27/タロット塔
- 7回目:パス26/タロット悪魔
- 8回目:パス25/タロット節制
- 9回目:パス24/タロット死
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