ご質問をいただきました。
「伊泉先生が講座で『生命の木』のことを話してましたが、そもそも『生命の木』って何なのですか?タロットを勉強するのに必要なんですか?」
生命の木の元は、12世紀に誕生したユダヤ教カバラで使われた図。ユダヤ教カバラはユダヤ教では異端で、ごく限られた人のものでした。それが15世紀にキリスト教徒にも伝わって、新たにキリスト教カバラが生まれました。
その後19世紀になって、突然、タロットと結びついたんですね。エリファス・レヴィという人が「タロットは生命の木を表す絵文字なのでは?」とふと思いついた、その勘違いのおかげで宗教ではないカバラが誕生、マジカル・カバラ。
そしてこの生命の木とタロットの対応をもっと発展させたのが、19世紀末にできた魔術結社:黄金の夜明け団です。

その黄金の夜明け団に所属していたアーサー・E・ウェイトが作ったのが、ウェイト版(ライダー版)タロットなのでした。
ウェイトは伝統的なタロット(マルセイユ版)に生命の木の意味を足して、カードの絵を作ったそうです。

たとえば女帝。ウェイト版にはマルセイユ版にない♀のマークが描かれています。これは占星術の金星の記号。生命の木で女帝がおかれた場所(パス)に「金星」が対応しているから。
皇帝の台座には羊の頭。皇帝のパスには「牡羊座」が対応しているから。
占星術も関係してるの?と疑問の方もあるでしょうか。そうなんです、他の惑星や星座も他の場所に対応しています。
占星術記号だけじゃなくて、ウェイト版の女帝には植物が豊かに茂っています。冠のデザインも伝統的タロットから変わっています。これらも生命の木由来です。
カバラ/生命の木によってシンボルが付け加えられたということは、それまでのタロットとは違う新しい意味が加わってるということ。
絵には描ききれてない部分も含めて、『カバラ/生命の木』を知らずにウェイト版はわからないんですよね。
(伝統的なタロット−マルセイユ版は、カバラ/生命の木とは何の関係もありません。シンプルで初心者向きといえます)
で、「生命の木って何なの?」。伊泉先生の講座で聴いていただくのがいちばんですが、少しだけ。
宇宙の成り立ちを説明する図だそうです。私たちの世界がどうやって形作られたか。

創造が始まった状態が1、流れ出たエネルギーが2→3→4…と順番に降りていき、最後の10が現実、物質界。
9と10をつなぐ一番最後のパス32にはタロットの「世界」があてられています。

もし今の自分の「世界」(現実)が気に入らないなら、10→9→8→7と上へ原因をたどっていけるといいます。自分がどうなりたいかイメージできてる?まだないならまず思い描いてみよう、考え方が悪かったのなら考えを変えればいい、など
自分で現実を変えていける、自己啓発みたいにも使えるツールです(タロットに興味がない方でも受け取っていただけるものがあると思います)。
黄金の夜明け団でも、生命の木を下から上に段階を追って学んで、霊的な成長(今で言うなら自己成長・自己変容)を目指したようです。下の本には儀式の仕方ものってました。
アーカイブ受講できる伊泉龍一先生の生命の木とタロット講座はこちら
タロットの大アルカナと共に学ぶ「生命の木」
生命の木を「下から上へ」、はじめての方でも取り組みやすい向きの解説です。パス1本1本を、対応する大アルカナとともに解説あります。
くわしくはリンクからごらんください
【第1弾】パス32~24とタロット「世界」から「死」まで
https://thelema-s.com/online210602.html
【第2弾】パス23~19とタロット「吊るされた男」から「力」まで
https://thelema-s.com/online211006.html
【第3弾】パス18~11とタロット「戦車」から「愚者」まで
https://thelema-s.com/online211215.html
カバラの生命の木から学ぶ「ウェイト版」タロット
生命の木を「上から下へ」、伊泉先生の生命の木講座を一度は聞かれている方向きの内容です。
パス1本1本を、対応する大アルカナとともに解説あります。パス11〜32まで全23回
くわしくはリンクからごらんください
https://thelema-s.com/online200513.html
占星術から学ぶカバラの「生命の木」10のセフィラ―及び22のパスと星座・惑星・元素の関係
レア講座。伊泉先生もはじめて話される、占星術との対応から学べる生命の木。星座や惑星とそのパスの関係からお話あるので、ほかの生命の木講座を聞かれている方にも新鮮です。
くわしくはリンクからごらんください
https://thelema-s.com/online230324.html
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