トート・タロットの世界―生命の木と占星術、2回目、ご参加の皆さまにはありがとうございました。
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トート・タロットは、作者クロウリーが生きてるうちには出版されず、亡くなってから世に出てるんですね。それも一年や二年あとじゃなく、22年もたってから。
いったいなぜ?
1960年代、70年代、時代がやっとクロウリーに追いついたみたいです。当時の人々の考えにフィットするものを、クロウリーは40年代の時点で先取りしていたとか。天才?!
そんな時代ごとの価値観の移り変わりの話を聞いて、トート・タロットの「司祭」のカードを見ると、
剣を持つ女性。キリスト教道徳を語る、もともとの「司祭」カードとは大きく違いますね。
「力」のカードには裸の女性、これも道徳的にはありえないお姿ですね。
古い時代にさようなら。新しい時代のタロットがニューエイジの人たちにウケたのは、さもありなん。
ただ、ニューエイジ化によって、クロウリーのダークサイド、魔術的な部分が消されてしまったそう…そこが消毒されると作者の意図とかけ離れるのでは?
もうひとつ 、当時書かれたトートの解説本から消え去ってしまったもの、それは「カバラ」「生命の木」との関連だそうです。
そこで話は100年ほどさかのぼり、19世紀半ばへ。「生命の木」とタロットを初めて結びつけたエリファス・レヴィの紹介。
そして、 生命の木のパスとタロットの対応、生命の木をもとにタロットの絵が描かれているとはどういうことか?を「女司祭」を例に説明がありました。
クロウリーは、さらに独自ものを付け加えていったようです。具体的にどんなの?というのを、「愚者」のカードをクロウリー自身の解説を読みながらみていきました。
ニーチェやフロイトの影響も見られるということで、そのあたりの解説も挟みながら。ラカン、ショーペンハウアー、ベルクソン、ソシュール…哲学者の人名もいっぱい出てきて、聞きなれてないと消化するのが大変だったかもですね…
クロウリーによる占い方は時間切れでした。予告と違ってしまい、申し訳ありません。
トートを受けてみて「私はウェイトの思想のが好きだわ」というご感想もいただいてます。対照的ですもんね、クロウリーが無理な人もいらっしゃるでしょう。
あと、、もしもの話ですが、トート・タロットの続編が開催できるとすれば、受講資格を設けたほうがいいかもしれません。
- 生命の木講座
- ウェイト版タロット講座
これを受講済みというのを必須条件にすれば、はぶける説明も多いと思います。3年より短縮できるんじゃないですかねー
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