毎日開きたくなる本『アイコニック・タロット イタリア・ルネサンスの寓意画から現代のタロット・アートの世界まで』

56種類のタロットとそのエピソード――クリエイターがどんな人物だったか、コンセプト、特徴的な部分など、” タロットと出会った人たちが残していった遺産 “が見られます。

ページの半分は画像で文章はさほどありません。それも、ずーっと連続した読み物ではなく、それぞれのデックをちょっとずつ紹介してるスタイルだから、ちょこちょこ読みにもぴったりですよ。

個人的には、15世紀イタリア貴族のエピソードとか、色の象徴、占星術のシンボルの使われ方もおもしろかったです。

画集のように、ただ眺めて楽しめる本でもあります。ぱらぱら〜っとページを開いて目が止まったカードからイメージを広げるのもおもしろいかも。

中身とサイズ感は、下のTweet内動画がご参考になるかな

著者の間違いにツッコミ、訳注が入ってるのもさすが伊泉龍一先生。著者サラ・バートレットさんのプロフィールをみると”占星術師”とあり。タロット本も出しておられますけど、お仕事のメインは星なんですかね。

どうりで。タロット本なのにホロスコープみたいなカードが表紙だったり、「タロットの使い方」コーナーでアラン・レオの言葉↓がとりあげられてたり。

「私の運命は決まっている」と考えるのではなく、それよりも「私の性格が私の運命である」という言葉に従って考えてほしい。

『アイコニック・タロット イタリア・ルネサンスの寓意画から現代のタロット・アートの世界まで』p.20.

厚みがあって手にずっしりくるのは紙がしっかりしてるからですね。こう見えて223ページでした。

ビジュアル面に力が入った本。画像が大きいから、カードの細かいとこまで見られてうれしいです。

色もきれいに再現されてると思うんですよー(全部のデッキについてはわからないけど)。これだけたくさんの画像、色合わせ、色校正、大変だっただろうなぁ・・・

伊泉先生から、この本は「世界同時印刷」だと伺いました。一度に何ヶ国語にも訳して一気に刷る方法。それを聞いたとき、映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』が思い浮かんじゃった(面白いミステリーだけどどうでもいいですね)

それでコストが抑えられたんですね。こんな画集のようなカラー本が¥2,700(税別)なんてびっくりです!!!

日本で発売されているグラフィック社さんは、こういうきれいな本が多いのかなぁ。見た目がすきで買ったこの本もそうでした。

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