神秘主義と科学【電気心理学】で神とつながれる?!伊泉龍一スピリチュアルを考える13

スピリチュアルが爆発的に流行る前、伝統的な宗教に背を向け「新たな啓示」を求める人たちがいた。その中で2人目の紹介が今回です。

John Bovee Dods, 1795-1872

前回の一人目は↓

前回のラルフ・ウォルド・エマソンはメスメリズムを受け入れなかったが、今回紹介されたジョン・ボヴィー・ドッツはメスメリズムをもとに神とつながる方法を模索した。

そうしてドッツが生み出した理論が「電気心理学」、どんなものかは動画でお聞きください。

動画内で読んでいるところ↓

ドッズにとっての神は、「宇宙の秩序と調和を作り出し制定するなかで、無限の叡智を行使する」創造者だった。彼によれば、神は「意志のエネルギーによって、電気から宇宙を形作り、凝縮させた」。また「神は彼自身の宇宙と電気的あるいは磁気的につながっている」。したがって、そんな神との結びつきを人間が回復するためには、彼自身が言うところの「精神電気」に満たされ、「電気心理学的状態」にさえなればいい。

スピリチュアリズムの時代1847-1903』40ページ

ドッツが想定してる神は、いわゆる「神さま」(悪いことしたら罰を与えるとかお供えして祈れば与えてくれるとか)じゃなく、宇宙の秩序、究極原理を作る存在なんですね。

そういう神につながって受ける啓示とは、どんなものなのでしょうか???

おもしろいなと思うのは啓示の受け取り方も今までの宗教と違うとこ。修行いらず、長期間の苦行なしで、即座に神秘体験できるってすごくない?

いったいどうやって?電気で。

と聞くと、感電みたいにびびびっと直接的に身体的に受け取るのかとイメージしましたが、電気は精神面に作用するみたい。「精神電気」「電気心理学」といってる。心理的な帯電?

考えてみれば、体に電気をとおす電気ショックみたいなんだったら危険ですよね。ドラッグによる神秘体験と同じく、命懸けになるかも。LSDで意識変容を目指した人たちの話は下の本で


ハーバード・サイケデリック・クラブ―ティモシー・リアリー、ラム・ダス、ヒューストン・スミス、アンドルー・ワイルは、いかにして50年代に終止符を打ち、新たな時代を先導したのか? 』
ドン・ラティン (著), 伊泉 龍一 (翻訳)

『スピリチュアリズムの時代1847-1903』出版記念セミナーが、新宿の朝日カルチャーセンターで行われるそうです。

メスメリズムをもとに神と直接つながる方法を模索した人が考えた「電気心理学」。本『スピリチュアリズムの時代1847-1903』の40ページです
『スピリチュアリズムの時代1847-1903』
伊泉龍一 (著)

この本を書こうとしたとき、もっと幅広い時代で考えてらしたということで、今回出た本には書かれてない20世紀後半のこともお話されるとか。

教室では6/11(水曜)19時から、オンライン受講もあり。現地で聞くことができる方はぜひ教室で!お申し込みリンクつけときます。

スピリチュアリズムの時代 1847−1903 | 朝日カルチャーセンター新宿教室
「スピリチュアル」の系譜――スピリチュアリズム・エソテリシズム・オカルティズム・ニューエイジ現在「スピリチュアル」と呼ばれている思想や実践は、いったいいつ頃から始まったのでしょうか?本講座ではそのルー…
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