
19世紀末のイギリス人ビアズリーの展覧会。25歳で亡くなってるから、活動期間はわずか5年、それでもこの絵を見たら彼とわかるのを残してる。すごい。
メインビジュアルはオスカー・ワイルドの本「サロメ」の挿絵。線と構図が美しい、つかまれる絵です。だけど人物の顔は、あえてなのかなんなのか美しくない。例えが古いが、妖怪人間ベム、ベラっぽい。
この人は性格的にちょっとファンシーだったのかな?作者オスカー・ワイルドの顔を醜く描き入れてイラつかせたり、エロ表現を入れてボツになったりしている。
19世紀末はポスターもアートになったころ(ミュシャやロートレックなど)。黒の魔術師のようなビアズリーもカラーのポスターを作っててびっくり。
伊泉先生の翻訳書『シーズン・オブ・ザ・ウィッチ』にも出てくる神秘の薔薇園↓も展示ありました。

またこの時代は「アングロ=ジャパニーズ様式」が流行、日本の美術や文化に影響を受けてるんですね。ビアズリーにも浮世絵風が見られるし、ウェイト=スミスタロットを描いたパメラもそうだった(ビアズリーと6歳違い)。
日本は日本で英国文化を取り入れていた。この展覧会をしてる三菱一号館美術館は19世紀後半の英国で流行したクイーン・アン様式だそうで(英国人建築家ジョサイア・コンドルの設計)、うってつけの会場ですね。

建物をゆっくり味わえそうな併設のCafe1894は60分待ちで断念。美術館内部だけでも素敵だったけど

19世紀末は印刷技術の進歩で、雑誌や本がいっぱい出ることにもなったとか。今回の展示では手書きのレタリングや文字と絵のバランスも個人的な注目ポイントでした。

↓のは両性具有の悪魔っぽい

ビアズリー展は2025年5月11日(日)まで
印刷技術の発展については、翌日行った印刷博物館でもみましてね。物体としての本には、人目につかない部分での職人技があるわけですよ。昔のような手作業でなくデジタルになったとはいえ、印刷用の完全データを作れるデザイナーは多くない。
本や印刷の展示を続けて見て、アートは芸術でも技術でもあるんだよなと感じてる。



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