「あなたが見ているものがあなたが見ているものである」ゲルハルト・リヒター展

ゲルハルト・リヒター展
"現代アートの最高峰、ゲルハルト・リヒター。日本では16年ぶりとなる待望の大個展開催!近年の重要作品《ビルケナウ》など秘蔵作品初来日予定。2022年6月7日~10月2日東京国立近代美術館/10月15日~2023年1月29日豊田市美術館。

私たちが見てるものって何だろう?

下の画像の部屋では、片側に絵、もう片側にその絵を撮った写真が展示されてます。近づかないと、どっちが絵でどっちが写真かわからないんですよね。

『ビルケナウ』2014

しかも間に鏡がおかれていて、両方が鏡に映るんです。うつりこんだ像は絵か写真かとても区別できないし、どっちがホンモノの作品だ、でもない。

ほかにも、いたるところに置かれてた鏡/ガラスは、「見る」ことの新鮮な体験だった。

これは絵じゃなくて鏡、反対側の展示が写ってます

映り込むもの、見えるものは自分の立ち位置によって変わります。生命の木の「悪魔」のパス「目」、視点の話が思い起こされます。パス15の ”「窓」をとおしてしか外を見ることができない” とか。

通る人がランダムに映り込んだり、光の加減で濃淡が変わったりする偶然性もある。

ものを見るとき、自分が見ようとして見ている気でいるけど、たまたま見えてるものや、見せられてるものもあるんだろうなぁ。

生まれ月だから印象に残った絵『3月』

『3月』1994

私には、モネの池みたいに水面に光がさしてるように見えましたが、赤なんですよね。3月March→Mars火星→レッド?

この作品の近くには、その名も『鏡、血のような赤』て鏡があって、これがもう、恐ろしく魅力的な赤でした。写真だと再現できない色。

現代美術に興味がない私でも、思いのほか楽しめた展覧会でした。なにより、ひろーい空間におっきな絵がかかってる、それだけで心が踊るものですね。

『4900の色彩』2007

ゲルハルト・リヒター展、豊田市美術館では2023年1月29日[日]まで

ゲルハルト・リヒター | 豊田市美術館
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