本日発売、伊泉先生の占いじゃない翻訳本。シーズン・オブ・ザ・ウィッチ -いかにしてオカルトはロックンロールを救ったのか
ロックミュージシャンがあれしたこれしたって話がメインかなーと思ってたのですが、意外とそうでもないです。
まだ半分くらい読んだところですが、オカルトや神秘思想がライフスタイルになっていく、一般大衆に広まっていく流れがよくわかります。
その時代のアイコンとなるアーティストを知ってたほうが、よりイメージしやすくはあるだろうけども、
それらの背後で作動し続けたディオニュソス神話、ブードゥー、ヒンドゥー教、ロマン派、象徴派、カバラ、アレイスター・クロウリー、ブラバツキー夫人等々の宗教・神話・芸術・神秘思想に由来する「オカルトの想像力」を浮き彫りにする。
シーズン・オブ・ザ・ウィッチ帯より
秘教や魔術やファンタジーや、なんかよくわからんものに関心がある方ならおもしろいんじゃないかなって思いました。
2章までは、アフリカから持ち込まれた民俗的なもの、東洋への傾倒、既存の宗教をとおさずに意識の変容を求めるなど、今あるスピリチュアルのもとを辿れます。
アールヌーヴォーとサイケのポスターの連関も驚き。ミュシャが出てくるとは!
個人的にはミュシャよりビアズリー(オスカー・ワイルドの「サロメ」挿絵が有名)のが好きなんですけど、p.74.に出てくる「神秘の薔薇園」は
翼のついた靴をはくヘルメス神を思わせる人物が、裸の女性に耳打ちしてる。ヘルメス主義の秘密を伝えてる?
第3章は「悪魔」も出てきます。ラブ&ピースのヒッピー文化より、ダークで妖しいものに惹かれる人はこの章がおもしろいかも。トート・タロットの創始者アレイスター・クロウリーも登場しますしね。私もビートルズよりストーンズ。
続き読も。
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