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《TENET》以来のIMAXだったけど、土曜日なのに満席じゃなかったです。同行者が「そりゃそうでしょ、カルト映画だもん。前はデヴィッド・リンチだよ、しかもあのホドロフスキーも撮ろうとしてたんだから」て言うんですよ。
そうなの?って周りを見渡せば、年齢層の高いこと。そして男の人ばっか。そういうことか。
私には美しい映画だったなぁ。乗り物や衣装やなんかがスタイリッシュで、撮り方も含めてビジュアル面のクオリティが高いの。色がほとんどない砂漠のシーンさえビューティフルなのですよ、これが“映像の魔術師”ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のマジックですかね。
前評判通り”究極の映像体験”でした。もしこれから見る方がいらしたら「ぜひともIMAXで!」とおすすめしたい。
そして主演のティモシー・シャラメが最高でした。甘ちゃんの少年が苦悩しながら覚醒していく役に、これ以上のキャストがいるでしょうか。
彼の表情だけで心がぎゅーっとなります。といっても「ハリウッドのプリンス♡きゅん」じゃなくて、「この子だけは生き延びさせたい」て親目線なのですが。
そう、これは男の子が成長していくヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)、王道の物語でもあります。
原作が昔だけあって家父長制も色濃く、家名を継ぐ男子が必要で、男の人たちが利権争いや権力闘争を繰り広げているのだけれど、その裏では巫女?の秘密結社が暗躍してるんですよ。特殊能力を使って。
大義のために、表に見えないところで密かに影響を与えている、なんだか小惑星ベスタみたい。
ところで、ホドロフスキー監督はこれ観たかな?ご自身は撮れずに終わった大作、観ていたら感想を知りたい。
デヴィッド・リンチのはすっかり塗り替えられたな…
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