スピリチュアリズム講座の第四弾

それは本物の霊現象だったのか?―ウィリアム・クルックスによるダニエル・ダングラス・ヒュームの実験からダーウィン家の交霊会まで (全1回)

伊泉龍一先生

2018/9/9に名古屋で開催

◆講座案内文

この世を超えた世界。あるいは通常の 5 感を超えた世界。物質世界とは異なるという意味で霊的世界とも呼ばれる領域。過去にも現在にも、ごく普通の人にとっては不可知としかいいようがないその領域へと到達する、あるいはつながることのできると称される人々が存在します。実際、世界中のどの文化の中でも、この世を超えた世界となんらかの形で接触したとされる人々の存在が語られ続けてきたことは事実です。今日においては、一般的にミディアム、クレアヴォイヤン、サイキック、チャネラーなどと呼ばれる人々です。本講座では、現代の様々な「スピリチュアル」な思想や実践の源流を過去へと遡り、その意味を改めて問い直してみたいと思います。

1860 年代のイギリスでは、アメリカから飛び火したスピリチュアリズムが新聞や雑誌などのメディアで報じられることで、一般的な人々の間の大きな関心を引く話題となっていきます。多くの熱狂的な信奉者となった人々がスピリチュアリズムと関連する霊現象を擁護する一方、その流行に対して完全に懐疑的な人々は嘲りと辛辣な批判を繰り返します。そして 1870 年代になると、一級の科学者たちまでもが、この対立の構図の中に関与し始めることになります。当時の科学界では、『ネイチャー』誌が創刊され、科学の領域から宗教や形而上学的な問題を排除していくことになる「科学的ナチュラリズム」や「不可知論」的な態度を取ることが広まっていきました。それに対して、当時の一流の化学者ウィリアム・クルックスが、霊現象を検証する実験装置を考案し、当時の第一級のミディアムであるダニエル・ダングラス・ヒュームを調査した結果を学術誌に発表したことが非常に大きな波紋を投げかけることになります。そしてその結果、ついにかのチャールズ・ダーウィンの家ですら交霊会が開催されることにも……。今回は、アルフレッド・ラッセル・ウォレス、ウィリアム・カーペンター、ジョン・ティンダル、トーマス・ハクスレー、フランシス・ゴールトンら一級の科学者たちの間の論争にまで発展していくスピリチュアリズムの真偽を巡る当時の交霊会の驚くべき様相を見ていきます。

*本講座は目に見えない世界の存在を信じるか否かという形で問題に迫るのではなく、「霊の文化史」とも言うべき視点から「スピリチュアル」な領域へとアプローチしていきます。ですので、肯定的な立場であれ否定的な立場であれ、どちらの方でも興味深く聞いていただける内容になると思います。あえて自らの信条からいったん離れながら、形而上的な世界へと関心を持った過去の人々が織りなした歴史へと目を向けることで、現代のわたしたちにとっても、学ぶべき多くのものが見つけられるのではないかと思っています。

◆レポート

スピリチュアリズム講座第4弾「それは本物の霊現象だったのか?」レポート

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