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ウェイト版(ライダー版)タロット徹底解釈(全13回)

ウェイト版(ライダー版)に秘められたシンボリズムを原典から読み解く

伊泉龍一先生

2013/9~2015/1に名古屋で開催

◆講座案内

日本でも最もポピュラーなタロットと言えば、「ウェイト版(ライダー版)」です。

非常に魅力的デザインであるため、初心者向けとされがちなウェイト版ですが、実はそのカードの一つ一つのモチーフには、グノーシス主義、カバラ、マルティニズム、錬金術、占星術などの影響を受けた作者である アーサー・E・ウェイトの神秘思想が、非常に緻密に計算されて込められています。

本講座では、「ウェイト版」のシンボリズム解釈の序論として、 1910年に出版された作者自身による解説書『タロットへの鍵(Key to the Tarot)』を手掛かりにしながら、一般的なタロットの入門書では語られることのない、そこに秘められた意味を浮き彫りにしていきたいと思います。

『タロットへの鍵』を日本語訳し、注を付したテキストをお配りしますので、すでに 「ウェイト版」をお使いの詳しい方から、プロフェッショナルの方まで、どうぞご参加ください。原典に記されたウェイト自身の言葉を理解していく内に、これまで思いもしなかった「ウェイト版」に秘められた深い意味を実感していただけることと思います。

◆レポート

2013/ 9/11~2015/ 1/14まで1年半、全13回(27時間)にわたる、長丁場の講座でした。

各回の内容(1~8回目:1回1時間半、9~13回目:1回3時間)

1回目「タロットの歴史」
2回目「歴史の続きと魔術師(前篇)」
3回目「魔術師(後篇)」
4回目「女司祭」
5回目「女帝」
6回目「皇帝~司祭」
7回目「タロットとカバラの生命の木(前篇)」
8回目「タロットとカバラの生命の木(後篇)」
9回目「恋人・戦車」
10回目力・隠者・運命の車輪・正義」
11回目「 吊るされた男・死・節制 」
12回目「 悪魔・塔・星・月 」
13回目「 太陽・審判・世界・愚者 」

マルセイユ版タロットの講座では、「AくんとBくん、どっちと結婚するべき?」とか「仕事を辞めてどうしよう」とか、身近な例を使って解説いただく、わかりやすく楽しい講座です。ウエイト版講座も同じような解説だとイメージされる方が多いのですが、まったく違うんです。ウエイト(ライダー)版タロットデッキの作者:アーサー・E・ウエイト氏は、「このタロットは占い用じゃない」、神秘主義の道を伝えるものだとおっしゃってます。ですので、この講座では「占い方は一切やらない」で、作者自身の解説本『タロットへの鍵(Key to the Tarot)』をテキストに、ウエイト氏の神秘主義思想を黙々と教わりました。

この本『タロットへの鍵(Key to the Tarot)』は、簡単ではありません。グノーシス主義、キリスト教思想、錬金術など、日本では一般になじみのない考え方がたっぷり盛り込まれているから。それらの考え方や独特の言葉を知っていないと、文だけ読んでもちんぷんかんぷんです。そこで「グノーシス主義とは何ぞや?」「神と一体化するとは?」等々、27時間かけて、くわしく解説していただきました。ニーチェやハイデガーなどの哲学、トランスパーソナルなどの心理学も出てきたり、かなりマニア向けでした。

タロットに秘められた奥深さ、魔術・オカルト・神秘主義に興味がある方には、 「いい話が聞けた!」と言っていただけました。逆に、占い目的で来られて、西洋思想に興味がない方には「???」な内容だったでしょう。私個人は哲学も心理学も好きだし、ウエイト氏の考える人間成長物語~大アルカナ22枚の流れ~を聞けて、充実の1年半でした。

「ウエイト版の解説をぜひもう一度!」というリクエストは多いのですが、内容をじゅうぶんご理解いただいているのかどうか…。占い用にタロットのお勉強されたいのでしたら、マルセイユ版の講座をお勧めいたします。

◆関連ブログ

1回目:2013/ 9/11「タロットの歴史」

2回目:2013/10/ 9「歴史の続きと魔術師(前篇)」

3回目:2013/11/13「魔術師(後篇)」

4回目:2013/12/11「女司祭」

5回目:2014/ 2/19「女帝」

6回目:2014/ 4 /9「皇帝~司祭」

7回目:2014/ 6/11「タロットとカバラの生命の木(前篇)」

8回目:2014 / 7 /9「タロットとカバラの生命の木(後篇)」

9回目:2014/ 9/10「恋人・戦車」

10回目:2014/10/8「力・隠者運命の車輪正義

11回目: 2014/11/12「 吊るされた男・死・節制 」

12回目: 2014/12/10「 悪魔・塔・星・月 」

13回目: 2015/ 1/14「 太陽・審判・世界・愚者 」