2月からやってもらっている伊泉先生のタロット講座【「ウェイト版」と「トート・タロット」と「マルセイユ版」の絵を比較しながら学ぶカードの意味】でトート・タロットの解説を聞いてるいちに、どんどんアレイスター・クロウリーワールドに引き込まれています。
講座内で『トートの書』を部分的に読んでもらってるものですから(市販のものではなく、伊泉先生がご自身で訳されたものです)、全文を読みたくなって市販品を購入しました。
『トートの書』アレイスター クロウリー (著), Aleister Crowley (原名), 榊原 宗秀 (翻訳)
- 第一部:タロットの理論
- 第二部:アテュ(大アルカナ)
- 第三部:コート・カード
- 第四部:スモール・カード(数のカード)
ほか、全カードがカラーで載ってるし、巻末にいろんな対応表などの資料もあり。
今、第二部のはじめまで読んだとこですが、トート・タロットは生命の木がキモみたい。帯にあるように ”タロットとは、カバラ体系の基礎となる〈生命の樹〉の絵画的表現” 第一部でも ”タロットはだまず第一に宇宙的見地で生命の木を説明している”
難解だと聞いてひるんで、これまで読んでなかったんですけど、生命の木を勉強してきた今なら読めます(わかるかは別)。
逆に生命の木で出てくる言葉ーヘブライ文字や惑星等の対応などなどーをまったく知らないと、何のことを言ってるかわからないから難しいんだろうと思いました。
同じく生命の木ベースのウェイト版よりもややこしくはあります。絵を見たら一目瞭然で、トートのほうが描かれてるものが盛りだくさんです。生命の木の占星術との対応や、色も象徴的に使って描いてるし、なにより世界の神話や錬金術まで入っている。
神話に興味がない場合は神話の描写にうんざりすると思われますが、ギリシャ神話などを多少ご存じの方ならば、絵に重ねられた神様のキャラが想像できるんじゃないですかね。
文章自体は読みやすいです。一文が短く、ぱきぱき語ってる(わかるかは別)。ウェイトの解説本は一文が長いうえ、はっきりしない書き方だから、本も対照的ですな。
The Pictorial Key To The Tarot Illustrated Arthur Edward Waite (著)
フランシス・キングという人による序文もおもしろいです。タロットカードで瞑想し、集合的無意識にアクセスしてタロットの象徴を幻視する、みたいな方法も紹介しつつ、それだけでは足りないっていうんですね。『トートの書』には理知的な理解、カバラの知識が絶対不可欠と。
クロウリーの精神構造には道化師的要素があるにもかかわらず、彼は深淵で理知的な作家であったからである。
『トートの書』p.15.
私、クロウリーの道化師的要素に惹かれてるんだろうな。大真面目にやってるようでどこかふざけてるようなとこがいい(これは怒られる発言でしょうか、悪口じゃなくてリスペクトです。お許しください)
本の表紙の生命の木はちょっと違うタイプ?ビナーとケセド、コクマーとゲブラーを結ぶパスがあり、ホドとマルクト、ネツァクとマルクトを結ぶパスはない?のか?
コメント