ユリイカ「タロットの世界」で
夢然堂さんの「マルセイユのタロット」史概説の書き出し
「ライダー版がWindowsなら、マルセイユ版はMac」。
ユリイカ 2021年12月臨時増刊号 総特集◎タロットの世界p.37.
圧倒的なシェアの差をこう例えてらっしゃいました。Macユーザーでマルセイユ版愛好者としてはわかりみがある例え!
でもなぜかスマホではApple製品が逆転してますね。(日本では)iPhoneこそがマジョリティ、Androidはマルセイユ版やMacの比じゃないマイノリティ感。
WindowsもMacも、iPhoneもAndroidも使ってみて思うのは、多数派は強いなってこと。そして同じOSで買い替える人が多いから、シェアの割合は固定されてるのかなって。WindowsからMac、AndroidからiPhoneとOSから変えるのは少々めんどくさいですもんね。
タロットもそうなのかなぁ?慣れ親しんだものを使い続けたくなるんだとしたら、私がマルセイユ版を好きなのは、はじめて教わったタロットなのもあるかもしれない。
でも、ライダー版も教えてもらってから再びマルセイユ版に目を向けたとき、それだけじゃない気持ちがわいてきたんです。
マルセイユ版に描かれてる寓意画は、識字率が低い時代に、見ればわかるように描かれたものだから、昔の人たちの身体の実感から生まれた教訓って感じがするとこがいいなって。
対してライダー版は「わかる人にはわかる」知識が詰め込まれてるから、わかる人に教わらないとわからないことがあるじゃないですか。
ライダー版にはアーサー・E・ウェイトとパメラ・コールマン・スミスというはっきりとした作者がいますからね。作者がどんな意図をこめて作ったのか、それを知る勉強も面白いんですけども。絵も洗練されてますしね。
マルセイユ版には単独の作者はいない。
夢然堂さんの同記事の終わりに引用されてる言葉
タロットの絵柄とはシュルレアリスムの基本原理である、「万人によって編まれた詩」なのである。
ユリイカ 2021年12月臨時増刊号 総特集◎タロットの世界p.54.
「万人によって編まれた詩」、よくないですか〜〜?
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