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西洋占星術と神智学―エソテリック占星術入門 (全2回)

伊泉龍一先生

2017/11/5、12/10に名古屋で開催

◆講座案内

今日の西洋占星術のひとつの大きな流れは、「未来を予言する」という意味での「占い」を超えて、その可能性を心理学的な領域へと広げていっているようです。では、そうした意味での占星術は、いったいどこから来たものなのでしょうか?

今回はその由来を求めて、現代占星術の父ともいうべき占星術家アラン・レオ(1860-1917)という人物に光を当てていきます。実際、現代のわたしたちが知っていた占星術におけるホロスコープの解釈の方法の基礎の多くは、アラン・レオの占星術に端を発しています。

「エソテリック占星術」と自ら呼んだ彼の占星術は、長きに渡って続いてきた占星術の伝統へと完全に背を向け、19世紀末のオカルティズムの世界の中で、もっとも大きな影響力を持っていた人物の一人であるヘレナ・P・ブラヴァツキー(1831-1891)の神智学の教義と占星術の象徴体系を一致させる努力の中で誕生したものです。

また、それは後の「心理占星術」とも呼ばれる心理学化された占星術へと続いていく最初の動因とも言えるものとなりました。本講座では、「予言としての占い」に異議を唱えた現代占星術の誕生の原点にあえて立ち返ることで、その思想や理論の持つ意味を改めて見直してみたいと思います。

第1回 占星術の神智学化は、占星術の世界に何をもたらしたのか? エソテリック占星術に基づく惑星と星座の意味。
第2回  アラン・レオはホロスコープをどのように解釈したか?

◆レポート

今の占星術では当たり前ですが、ホロスコープからその人の性格をみていくというのは、昔はなかったんですって。びっくりしません?2世紀にはじまる元々の占星術では、災害や死期、病気などの予言が主だったとか。当時の占星術は天文学・自然学ベースの科学だったから、正確な予測ができるとされたのでしょう。今の常識ではもちろん、占星術は科学じゃないですね。理系から人文系へ。そんな長い占星術の歴史から講座が始まりました。

予言を捨てて、人の内面を見つめるものへ。占星術を大きく変えたのがアラン・レオです。19世紀末から20世紀初めを生きた人。現代占星術の父はどんな思想でホロスコープを解釈していたのか?そこには彼が所属していた神智学協会の思想がありました。神智学協会についても解説いただき、今ある占いやセラピーにいかに影響を与えてるかもわかったのでは?歴史や成り立ちにご興味ある方には、充実の内容だったかと思います。

各回のレポートはこちら

1回目11/5のレポート

2回目12/10のレポート

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